キャッシング短編小説~キャッシングは真の幸福をもたらすか
プロローグ
高校を何とか卒業、その後三浪して地方大学に入学、しかし勉強とキャンパスライフに飽き飽きして1年で退学、親の反対を押し切り一食品会社に就職した私。
年齢23歳、男、B型、普段はボーとしているが、目標を持つと脇見をせずに突っ走れるタイプ。突っ走ってしまうタイプと言っても良いかもしれない。そんな私は、大学中退者というレッテルと闘いながら上述した食品会社で嫌々ながら働き続けている。
なぜ‘嫌々ながら’なのか、それは説明したら長すぎるのだが、就職後、良いことは何もないと言っていいほどに災難続きなのである。会社の同僚とのトラブル、顧客やメーカーとのトラブル、失恋・・・。百歩譲って考えても私だけに落ち度があるとは思わないのだが、なぜか災難続きの毎日なのだ。
こんな私に明るい未来はあるのか、いつになれば前途に明るい光が射すのか、それは大学時代からの大きな疑問だった。
転機がおとずれる
こんな災難続きの私におとずれた大きな転機、それはネットサーフィンをしている時のことだった。あるサイトを見ている時に、ふと一枚の広告が目に入ったのだが、それは消費者金融のものだった。低金利・即日融資を謳う広告なのだが、キャッシングがどんな仕組みなのかはだいたい分かっていた。
そこで、脳裏にこんな疑問がふと湧いてきた、「お金で本当に幸せになれるのか」。
災難しかない自分の人生、もちろん自分にも原因はあるのだろうが、お金があれば幸せになれるのか、言うなれば幸せを作り出せるのか実験してみようと思ったのだ。
そこで、私はすぐにキャッシング計画を作成した。キャッシングで現金を手にしたら、二つの方法でお金を増やすことにしてみたのだ。その結果、私の人生に幸せは舞い込んでくるのか・・・失敗すれば更なる災難を重ねるだけだから、まずは自分の銀行口座と‘相談’して50万円をキャッシングすることにした。実験する二つの方法は、
1.ギャンブル
2.投資
の二つ。まずはギャンブルに20万円を、パチンコ、競馬、競輪の3種につぎ込んでやってみた。結果は如何に・・・?
(⇒キャッシング短編小説続編はこちら)