返してもらわなければ成り立たない 融資には慎重な審査が必須
昔は「サラ金」と呼ばれ、あまりよろしくないイメージが強かった消費者金融ですが、今では大手銀行グループの傘下になるなど、普通の日常生活には欠かせない金融機関の一つと言えるでしょう。
お金を貸してくれる機関には、消費者金融のほかに銀行や金融公庫などもあります。住宅ローン、車のローン、学費のローンなどお金を借りる目的もいろいろとあります。これらすべてに共通することは、お金を貸すからにはきちんと返さなければならないという当たり前の前提がありますね。
しかしながら、お金を貸しても、やはり借りたお金を返せない、返さない人がいるのも事実です。消費者金融は、その名の通り、消費者を対象にお金を貸す金融です。つまり、住宅ローンや車のローンなど長期間の大きな額のお金を貸すのではなく、日常の消費(買い物)レベルで利用しやすいように設定された金融機関です。
つまり、借りる額面が比較的小さいことから、「借りやすい」という点が売りとなっています。手軽に借りられるのが消費者金融です。しかし、どんな人にも簡単に貸してくれるかというとそうではありません。
消費者金融も利益を上げる企業ですから、お金を貸す相手については、きちんと返済してくれるかどうかを審査しなければいけません。審査の方法には、消費者金融が自分の会社の顧客の情報から、今貸そうとしている相手のことを評価する方法が用いられます。
「属性ポイント制」と「属性モデル像」という方法がありますが、消費者金融は「属性モデル像」を用いることが多いようです。属性モデル像は、過去から蓄積した膨大な顧客情報から、今貸そうとしている利用者にもっとも近い属性を持つ顧客情報をモデル像として抽出します。
そのもっとも近い属性を持つ顧客情報のモデル像の利用状況から、今貸そうとしている利用者の利用状況を予測することで、利用限度額や契約の可否を判断します。ただし、このような自社の与信システムでも、自社内でのデータがもとになっていますから100%鵜呑みに信じるわけにはいきません。
そこで、外部の信用情報機関の情報を照会することになるのです。この信用情報機関というのは、加盟する各金融機関の情報がすべて管理されています。絶対的な影響力を持っていますから、この機関に登録されている情報が悪い場合は、お金を借り入れることがほとんど不可能と言っても過言ではありません。