返済不可能な状態になったら考えなければならない「債務整理」とは
初めに、キャッシングの基本的な流れをおさらいしたいと思うのですが、キャッシング会社で申込をしてから審査があり、審査を通過すると契約、その後借入して、毎月の返済。借金をすべて完済すればキャッシングの一連の流れが終了となります。この流れはだいたい頭に入っていると思います。
しかし、キャッシングは‘ちょっとしたこと’がきっかけで、順調な流れが崩壊することがあります。例えば、お金を借りたものの返済期日を守らず返済が滞るといったケースです。最初の数回は緊張感を保ちながら返済をしていたものの、何回かキャッシングを繰り返しているとその緊張感もなくなり、いつの間にか返済に対する認識が薄れてしまうことがあるようです。
返済に対する認識がなくなると返済が滞り、前回の記事で話したように、遅延利率による返済が課されるケースもあるでしょう。また、返済のために新たな借金をするケースも少なくないようです。
借金の返済のための借金というのは非常に危険で、それは多重債務の第一歩となります。その後と言えば、‘自転車操業’が継続し、結局は借金のために生きている、言い換えると借金の奴隷になっているようなことが起こるのです。率直に言いますと、自転車操業の価値はほとんどありません。意味のない、無駄な延命措置とも言えるでしょう。
ですから、返済に対する認識が何より重要なのですが、自転車操業のような返済が不可能な状態になったら、‘ある手段’を講じる必要があるでしょう。それは「債務整理」です。債務整理とは、債務者を保護する法律でもありますが、法律に則って借金を整理する行為を指します。
4種類ある債務整理
以前の記事の中でも話したのですが、債務整理は以下の4種類あります。
1.破産法
2.個人債務者民事再生法
3.特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律
4.司法書士による訴訟手続き
(⇒4種の債務整理の詳細はこちら)
債務整理がもたらすメリットとデメリット
債務整理をすれば、少なくとも借金を減らすことができますし、自己破産を選択すれば借金は帳消しになりますので、借金返済からくるストレスはなくなります。これは大きなメリットとなりますが、実はそれ以上に大きいのがデメリットです。
債務整理をすると、個人信用情報機関が管理する信用情報に事故情報として記録されますから、いわばあなたはブラックリストに名を連ねたことになるのです。自己破産の場合、最低でも5~10年は記録が保持されますので、新たなキャッシングをすることはできませんし、新規でクレジットカードを作成も不可、ローンを組むことも不可能となります。
こうなると生活に大きな支障がでますから、どうしても一般の人と同じ生活はできなくなりますし、何より社会人としての責任を果たさずに自己破産となると、やはりモラルの問題として周囲からの冷ややかな目も覚悟しなければなりません。そうならないためにも・・・
・自己返済能力を確かめること
・返済計画を立てること
・キャッシング利用前に、利用の必要性の有無を再度確認すること
など、いくつかの項目を必ずチェックしてからキャッシングを利用することが重要です。正しい心構えでキャッシングすれば債務整理を恐れる必要はありませんが、返済への認識を高めておくことは最低条件となりますので、お忘れなく。